第三回・お遍路日記   オーナー和さんによる第三回・遍路旅日記 2004年03月23日号〜2004年04月10日号 

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< 人の数だけ道はある > 2004年04月10日 記

四月九日、晴れ。
今日で今回の遍路旅は終わりです。
宇和島を七時出発、四十番札所龍光寺、仏木寺にお参りする。今回の打ち止め寺、四十三番札所明石寺へ。途中歯長峠で十日ほど前に会った七十代の御夫婦と再会、しっかりとした足取りで旅を続けていられるを見て感激。
明石寺では大型バスでのお遍路さんがひっきりなし、花遍路の季節到来と言った感じ。




< 温寒けぶる > 2004年04月09日 記

四月八日、晴れ。
七時宿を出発、海抜ゼロから標高四百五十メートルの山越え、霜注意報が出ているほどの冷え込み、適度な汗をかきながらの登り。山頂からは宇和海が一望、遠くに水軍で有名なひぶり島も見える。
十八キロの山越えで国道五十六号へ、宇和島市内へ向かう。番外札所、六番龍光院にお参りし宿へ。

そう言えば、今日は誕生日、多くの方からお祝いのメールいただきました。ありがとうございます。




< 満干 > 2004年04月08日 記

四月七日、晴れ。
七時過ぎ宿を出発、松尾峠(旧宿毛街道)を登る。全身から汗が噴き出す。峠で朝日に輝く宿毛湾の景色を目に焼き付ける。峠が県境愛媛へ入る。長閑な農村風景が広がり、ソメイヨシノ、山桜、モクレン、ツツジ、菜の花等満開、花遍路を満喫。
二十二キロ歩いて四十番札所観自在寺にお参り。大盛り二杯の朝飯をとったのに異常な空腹感、超大盛りのうどんをたいらげる。
右に宇和海を望みながら内海町の宿へ。そう言えば足摺岬から後ほとんど歩き遍路に会わない。




< 去り行く街を後に > 2004年04月07日 記

四月六日、晴れ。
七時宿を出発、朝の冷え込みが厳しい、歩き始めても体が暖まらない。十五キロ歩いて三十九番札所、延光寺にお参りする。
早めに宿毛市内に宿をとる。以前は賑わいを見せたと思われるアーケイド街は人影もまばら、戸閉めの店も多い。今日で高知ともお別れ、明日は愛媛へ。




< 薄明かりの中で > 2004年04月06日 記

四月五日、晴れ。
四時起床、夕方港に停泊していた漁船は夜中に出漁。
七時宿を出発、三十九番札所延光寺へ。今日は宿毛市の手前まで三十五キロの旅。竜串の海と別れを告げ、山道へ。県道とは名ばかりで人家も少なく、車が一台やっと通れる所も多い。
店もなく、昨日お接待でもらったカシワ餅と宿でもらったオニギリに助けられました。
四時、小筑紫漁港前の宿へ。五時夕食、七時半就寝。




< 生き物賛歌 > 2004年04月05日 記

四月四日、雨午後晴れ。
七時雨の中、二十キロ先足摺岬、金剛福寺を目指す。窪津漁港へ立ち寄る、水揚げの真最中、圧倒的にカツオそしてイカ、アジ。
十一時半、小雨の足摺岬に着く。はてしなく続く大海原に圧倒される。三十八番札所金剛福寺へお参り、友人知人の厄除けを祈願する。
ゆっくりと昼食をとり土佐清水市街を目指す。雨も上がり日差しの中、半島を縦断する道路を進む。道路の両側はシイ等照葉樹林の原生林、感動。

漁港の目の前に宿をとる。メジマグロの刺身、マンボウの身のてんぷら、カツオの叩き、竹の子とワカメの煮物等が夕食でした。




< 急がば回れ? > 2004年04月04日 記

四月三日、晴れ。
七時出発、宿のお姉さんが旅立ち姿をデジカメで撮ってくれる。奈川クラブのホームページに載せてくれるかな?
土佐市内を最短で横断し、四万十川を渡つもりが、道を間違え最長距離をとり五キロのロス。四万十川は水量が多く、ゆったりとした流れ、屋形船が行き交い長閑な春の風情。 今日は四十五キロ歩いて宿へ。




< 蒼に映える > 2004年04月03日 記

四月二日、晴れ。
昨夜作ってもらったおにぎり三個を、冷たいお茶で腹に詰め込み、六時半出発。雨の行軍を覚悟してたのに、奇跡的にあがる。
国道五十六号を南下、竹と杉の混合林の中に淡いピンクの山桜が目立つ。ソメイヨシノは八分咲き。
左手に見る大平洋の景色は幡多十景と詠われ、起伏にとんだ海岸線が次から次ぎに変化していく。強風にあおられながら大方町の宿へ。

ヒラマサの刺身、鰹のタタキ、トリの空揚げ、蕗と蕨の煮物、エビフライと地酒フジ娘が夕餉でした。



< 大師さまと共に > 2004年04月02日 記

四月一日、晴れ。
三十キロ先の三十七札所、岩本寺を目指し七時宿を出発。国道五十六号を車を気にしながら進む。途中焼坂峠、七子峠を越える。山の遍路道のアップダウンはきついけれど、山の精気に癒される。
三十キロ歩いて窪川町の岩本寺へ。そう言えば一昨年の遍路の時、佐藤さん御夫妻が陣中見舞いにかけつけてくれた所でした。
明日からは足摺岬、三十八番札所、金剛福寺を目指す中二日の旅です。



< 面壁九年,寺前百年 > 2004年04月01日 記

三月三十一日、快晴。
七時宿を出発、三十六番札所清龍寺へ。トンネルを避け塚地峠の遍路道を登る。峠から見る宇佐の海は朝日を受けてキラキラ輝いていました。お参り後、横波スカイラインへ。穏やかな春の海と磯の景色を堪能。茶店で焼きそば二人前、今日は昼飯にありつけました。
番外霊場五番、大善寺にお参りし宿へ。創業百年を越えると言う宿は手がいきとどいていました。食事は部屋へ配膳、寝室も別室でした。

鰹のタタキ、鰺の刺身、エビフライ、野菜サラダ等が夕餉、それにビールと地酒司牡丹でした。




< 花も嵐も > 2004年03月31日 記

三月三十日、大雨。
七時宿を出発、浦戸湾渡し船で渡り三十三番札所、雪渓寺へ。雨足が強くなり、道路はほとんど川状態、風も強くなる。車が容赦なく泥水のシャワーを浴びせてくる。
強風と土砂降りの雨、大型車の泥水シャワーを浴びながら仁淀川を渡り土佐市へ。三十五番札所、清瀧寺にお参りして早めに宿へ。

カップ麺で体を暖め、洗たく乾燥。しんどい一日でした。




< 花色行脚 > 2004年03月30日 記

三月二十九日、晴れ。
七時宿を出発、二十八番札所、大日寺へ。二十九番札所、国分寺への道は田圃の中、田植えの準備で大忙し。
国分寺は桜が満開、境内は良く手入れされ、季節の花が次々咲く様に配置されている。一昨年来たとき一面薄ピンクの花で覆われていたのはツツジでした。
国分寺を後に高知市内へ、三十番善楽寺、三十一番竹林寺、三十二番禅師峯寺にお参りし宿へ。

豚しゃぶ、白身魚のフライ、鰹のたたき、酢の物、ビール、コップ酒が夕食でした。




[ お遍路風景 ] 2004年03月29日 記

先日ご一緒した、名古屋のtさんから”ポッキー さん”経由で画像が届きました。

  ■2004年03月26日 室戸 (166 KB)

  ■2004年03月27日 安芸市 (141 KB)

  ■2004年03月27日 金剛頂寺 (199 KB)

  ■2004年03月28日 安芸・海岸 (110 KB)

それぞれ、上記のお題をクリックしてご覧下さい。



< 海と山とに抱かれて > 2004年03月28日 記

三月二十八日、晴れ。
六時半tさんと宿を出発、二十七番札所神峯寺を目指す。海抜ゼロから五百メートルの登り汗が噴き出す。ただ眼下の景色はすばらしい、朝日に照らされ大平洋が水平線のかなたまでキラキラ輝いている。
日曜日のせいか、早朝なのに納経所は納経帳、掛け軸、白衣の束を抱えた業者さんで大賑わい。
お参り後四十キロ先の二十八番札所、大日寺へ、海岸に沿って自転車道が整備されており、海を見ながらの旅は快適。食堂が見当たらないので、非常食のレーズンクッキーをtさんと食べる。貧しい昼食後、tさんは名古屋へ。




< 春は道連れ > 2004年03月27日 記

三月二十七日、晴れ。
昨日名古屋からtさん十時間かけて室津まで来てくれました。昨夜は食事時知り合った方含め四人で大宴会。と言うことで明日午前中までtさんと同行二人。
七時出発、二十五番札所津照寺へお参りする。室戸はやっぱり暖かい、田圃は代掻きも終わり田植えを待つばかり、蛙もうるさく鳴いている。
小さな岬を廻る事に変化する大平洋の景色にtさんも感激。途中コインランドリーで洗濯、三十キロ歩いて宿へ。
tさんは足にできた豆の手入れ、ヨウチン傷に流し込んだ時の呻きが聞こえます。




< 南洋への潮路 > 2004年03月26日 記

三月二十六日、晴れ。
七時雨上がりの国道五十五線を室戸岬へ向かう。昨日と打って変わって大平洋は大荒れ、強風に押されながらひたすら歩く。白波の中を行く大型タンカーや群れ遊ぶ海鳥を見ながらクッキー、お茶、お接待でもらったブンタンで昼食。
三時過ぎ室戸岬に着く、二十四番札所、最御崎寺へおまいりする。
二十五番札所、津照寺の門前で宿をとる。




< 願わくば三寒四温 > 2004年03月25日 記#2

三月二十五日、曇り。
この時期にしては四国は寒い、宿ではストーブ、火燵が入っています。桜もまだ固い蕾。
七時半牟岐駅前を出発、室戸岬を目指して国道五十五号線を南下。阿南室戸国定公園を右に見ながらの旅、磯に打ち寄せる穏やかな波、潮干狩りをする老人、サーフィンに興じる若者、網を繕う漁師、鮪を水揚げする漁船等春の海の風物詩。

五時夕食、夜が長い。




< 雨中室戸へ > 2004年03月25日 記

三月二十四日、雨。
七時出発、徳島最後の札所二十三番薬王寺へ、国道五十五号線を南下する。雨足が強くなり歩道のない国道は恐怖の連続、ダンプ、大型トラックの水しぶきはシャワーを浴びている感じ。
昼時に薬王寺に着く、早速知人の厄払いのお参りをする。昼食は門前のうどん屋で、メニューはたくさんあるのに客が注文するのは厄除けうどんのみ。
うどんで冷えた体を暖めた後、室戸岬を目指し南下。牟岐町で宿。

鰺と鰹の刺身、野菜のてんぷら、なます、茶碗蒸し等が夕食でした。それにビールニ本、酒二合でした。




< 歩き出し > 2004年03月24日 記

三月二十三日、晴れ。
標高五百メートルの二十番札所鶴林寺へ、山頂まで急登、汗が噴き出す。杉の巨木に囲まれた境内では数組みの遍路が読経。
二十一番札所太龍寺を目指し急坂を下る、標高差四百メートル、膝がガクガク。谷底から標高差五百メートルを登り太龍寺へ。境内はロープーウェーで登って来る遍路、参拝客で賑わう。一昨年来たとき満開だった桜、もくれん、はくれんは蕾。
春の日差しを浴びながら暫し休憩。二十二番札所平等寺へ。

宿は二十畳の部屋、広すぎる。鰹のタタキ、鰈の煮付け、鳥肉の空揚げ、わけぎのぬた等が夕食でした。




< 遍路通信の再開です > 2004年03月23日 記

三月二十二日、雪の奈川を出発。昨日までは順調な春の訪れ、フキノトウも顔を見せ始めた奈川でしたが真冬へ逆戻り。

奈川を出発して九時間、列車を乗り継いで徳島駅へ。春雨の四国路、車窓からは菜の花、桃の花、もくれん等が見られました。




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